知っておきたい「着物のクリーニング」と「洗える着物」

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着物の陰干し

せっかく手に入れた高価な着物ですから、少しでも長く綺麗な状態で着ていたいですよね。清潔を保つことでシミを防ぐこともできますが、着物ってどこにクリーニングに出せば良いのか、料金はいくらぐらいするのか、どのくらいの頻度で出せば良いかなど、洋服とはちょっと違った着物のクリーニングについて紹介していきたいと思います。

着物はどこにクリーニングに出せば良いか?料金は?出す頻度は?

まずはクリーニングに出すお店。浴衣程度でしたらいつも行っているクリーニング屋さんにまとめてお願いするので問題ないと思いますが、着物は普通の洋服とはやっぱり違います。着物ならではの技術も必要になりますので、着物専門のクリーニング店に出すのが断然オススメです。ネットで「着物クリーニング」と検索すると色々と出てきますし、割とどこのサイトでもどんな部分に力を入れているかアピールしているので、料金表と合わせて比較検討していくと良いと思います。

次に出す頻度ですが、着物をクリーニングに出すタイミングの目安は次の4つです。

  1. 汗をかいた
  2. 食べこぼしなどでシミをつけてしまった
  3. シーズン終了の時
  4. 長い間しまい込んでいた着物を着る時

着物にとっての天敵は、「汗」と「シミ」です。汗をかいたまま放置しておくと、そのまま汗ジミになってしまいますし、食べこぼしなども衿元のシミとなって出てきてしまうとみっともないですので、こういう場合は迷わずクリーニングに出しましょう。

また、着物をある程度頻繁に着る方であれば毎回クリーニングに出す必要はなく、着た後にハンガーにかけて陰干しし、湿気を飛ばしながら軽くシワも取ってタンスにしまうので良いそうです。洋服の衣替えのようにシーズン終了時にクリーニングに出せば次のシーズンも気持ちよく着れますよね。一方で、滅多に着ない方は、一度着た後には必ずクリーニングに出すようにしましょう。(目には見えていなくても気付かない間に食べこぼしなどがあるかもしれませんし、今は冬でも汗ばむほど室内が暑かったりしますよね。)

長い間しまい込んでいた着物を着る時も、事前にクリーニングは出しておきたいですね。カビもひどいものでなければクリーニングで落ちますし、ひどい場合でもクリーニング屋さんに相談してみると良いと思います。

さて、気になるお値段ですが、これは会社によってマチマチのようです。食べこぼしのようなシミであれば1点1,000〜2,000円代が平均的なようで、着物を丸々クリーニングに出す場合には、オシャレ着であれば4,000〜6,000円代、訪問着などであれば7,000〜10,000円弱くらいが目安のようです。(但し留袖や振袖などの礼装は1万円以上)サイトで料金表を比較しながら、評判の良いクリーニング屋さんを選びたいところです。

 

洗える着物って何?

最近人気の「洗える着物」ってご存知ですか?昔ながらの着物は正絹(しょうけん)、つまりシルクでできていますのでクリーニングに出す必要がありますが、最近はポリエステルの着物が増えていて自宅の洗濯機で洗えてしまうので人気が高まっています。

正絹とポリエステルと聞くと、見た目ですぐ違いがわかってしまうのではないかと思う方も多いかもしれませんが、最近は質の良いポリエステルを使った着物であれば素人目にはその差がわからないとまで言われています。

ちょっとしたお食事やお出掛けに着たいオシャレ着であれば、洗濯機で洗える着物の方が気を使いすぎずに済むので良いのかもしれないですね。

それでも着物を他の洗濯物と一緒に洗うというのは避けたいところで、以下は自宅で洗える着物を洗う時の注意点です。

  1. 皮脂やファンデーションなどの汚れは事前に固形石鹸で部分洗いをしておく
  2. 着物はある程度たたんでネットに入れる(シワを防ぐため)
  3. 静電気防止のため、柔軟剤を入れる
  4. 脱水時には絞りすぎない(水気が軽く切れる程度)
  5. 干す時は陰干しにする

洋服のオシャレ着を自宅で洗う感じと似てますね。基本的にはアイロンは不要ですが、シワが気になる場合には当て布をして中温スチームでシワをとっていきましょう。

 

覚えておきたい「生洗い」と「洗い張り」

余談ですが、着物を洗う方法には「生洗い」(いきあらい)と洗い張り(あらいはり)があります。違いは、着物をそのまま洗うか、着物を解いて洗うかです。通常はもちろん生洗いになりますが、例えば着物を譲り受けた時などは洗い張りにして一度反物に戻し、そこから自分のサイズに仕立て直してもらったりということができます。

洗い張りは手間もかかるので当然生洗いよりお値段は上がります。これもお店によってマチマチですが、オシャレ着であれば10,000〜15,000円程度、振袖や留袖であれば20,000円程度が相場のようです。なお、仕立て代まで入れると30,000円を超えてしまうことがほとんどですが、着物を新しく買うと何十万円もしますので、それを考えるとずっとお得な気がします。

 

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